2000円で和牛、カニなど特産物がもらえる?秘技「ふるさと納税」

2013年9月25日 11:00

たった2000円ほどの負担で、カニや和牛、お米など、全国の特産品がもらえる制度がある。「ふるさと納税」がそれ。2008年に施行された地方税改正で導入されたもので、正式名称は住民税の「寄附金税額控除」という。「税」を名乗っているが、実際には個人が全国の地方自治体に寄付する制度だ。



寄付する先は、生まれ育った故郷だけでなく、全国どの都道府県や市町村でもOK。複数の自治体に寄付することも可能だ。寄付した分の一定額が住民税から控除されるので、実際には2000円程度負担するだけで、各自治体がお礼として提供している特産品をもらうことができる。

もらえる、もらえる! 和牛、カニ、お米etc
多くの自治体では、ふるさと納税に対して、お礼の意味を込めて「記念品」を贈答している。「米」「肉」「魚介類」「野菜」「果物」「酒類」「イベントチケット」「スイーツ」「アクセサリー」「化粧品」などなど、その種類はとても多彩だ。

中には、高級サクランボの「佐藤錦」や真珠を使ったアクセサリーなど、高額の商品をプレゼントしている自治体もあり、おトク感は大きい。

ふるさと納税のポータルサイト「ふるさとチョイス」によると、検索ワードのトップ3は「肉」「カニ」「米」となっている。それぞれ6000PVを上回っていて、4位の「酒」「野菜」が2000PV以下にとどまっているのを見ると、日本人が「もらいたい」と思っているものがよくわかって興味深い。

ちなみに、肉がもらえる寄付先は多いが、オススメは「淡路ビーフ」がもらえる兵庫県・淡路市だ。淡路島では日本3大ビーフに数えられる神戸牛や松阪牛になる子牛を生産しており、血統が同じ淡路牛は、繊細な霜が入った最高級の肉質で知られる。

子どもが多い家庭などでは、お米のプレゼントもありがたい。山形県最上町では、1万円以上寄付した人に対して、地元産の米「はえぬき」10kgをプレゼントしている。稲作の国らしく、その他にも特産のブランド米を提供している自治体は多いので、複数の市町村に寄付して味を比べてみるのも楽しいだろう。


寄付の目安は住民税の1割

おトクなふるさと納税だが、寄付金の額には注意が必要だ。寄付した額の全額を控除できるわけではないためだ。大まかにいえば、住民税の所得割(住民税のうち所得によって増減する部分)の1割程度までなら、寄付金額から2000円を差し引いた金額までなら控除されることになる。

たとえば、住民税の所得割を30万円支払う人なら、概算では1割の3万円から2000円を差し引いた2万8000円まで控除されることになるが、実際には年収や家族構成などによって異なる。

ふるさと納税ポータルサイト「ふるさとチョイス」では、年収や家族構成ごとに、寄付金に対する控除額をシミュレーション計算してくれるページもあるので、利用してみるとわかりやすい。

同サイトによると、年収700万円、夫婦二人と高校生の子どもがいる家庭の場合、寄付金の目安は6万円となっている。うち5万8000円が控除されるので、実質負担2000円で、人気の高いお肉やお米、カニやお酒などを手に入れることができる。


使い道の指定もできる!
ふるさと納税の特徴として注目したいことに、「使い道を選べること」がある。納めた税金が有意義に使われているか、気になるところだが、ごく普通に所得税や住民税を納めたのでは、その使い道を指定することはできない。

ふるさと納税では、使い道別に寄付先を選ぶことができるため、自身が公に納めるお金が、一部とはいえ納得できる分野に使われる、という満足感は大きい。

自然や文化の保護の他、福祉、教育、スポーツ振興など、ふるさと納税を募る全国の自治体では、さまざまな「使い道」が提示されている。たとえば、「音楽のまち福岡」をキャッチフレーズとする福岡市では、音楽振興に特化したふるさと納税を募っている。

その他、アイスホッケーを通じた地域振興に活用するという北海道・清水町、奥日光の湿原など、多様な自然と環境の保護に役立てる、との目的を掲げる栃木県・日光市など、地域の特性を守る活動への寄付には、意義深いものも数多い。

控除を受けるためには確定申告、もしくは住民税の申告が必要など、少し手間はかかるが、どうせ税金を取られるのなら、おトクで有意義な「ふるさと納税」を利用してみない手はないだろう。

(谷垣吉彦)
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