お金と時間の関係

2013年8月15日 11:00

世の中には「お金」の管理が苦手な人たちがいます。しかし、彼らが本当に苦手としているのは、「お金」ではなく「時間の管理」です。



今日使うお金、明日使うお金、クレジットカードの支払いetc……これら、お金のスケジュールがきちんと頭の中で整理されている人は、まずお金に困ることがないでしょう。一方で、夜の飲み会をうっかり忘れてしまっていたというような人では、夕方以降にお金を引き出して、ATMの時間外手数料を支払うというハメになります。

この時間外手数料、案外バカにすることができません。
例えば10,500円の預金を引き出して、105円の手数料を払ったとします。すると、単純に考えれば1%の利息を取られていることに等しくなります。ところがもし、月に1回くらいの頻度で同様の手数料を払っているとすれば、単純計算で年利率12%に相当すると考えられます。もし週に1回のペースで時間外引き出しをしていたり、ましてやそれが数日に1回ともなると、法外な年利率となってしまいます。
「105円くらい大したことないや」と甘く考えてしまいがちですが、たった105円でも時間といっしょに考えれば、案外大きな損失であることを実感できるはずです。

時間外手数料のような無駄な出費を減らすためにも、私たちはお金のタイムスケジュールをきちんと管理しておくべきでしょう。まずは大きく、「今すぐ使うお金」「数年後に使うお金」「10年以上先に使うお金」に分け、いつどれだけのお金が必要であり、それに対してどれだけの準備不足となっているのかを確認しましょう。まさに、お金と時間の仕分けです。




「今すぐ使うお金」としては、やはり生活費が想定されます。家計簿等によって一月の平均支出額を把握し、毎月の給料で維持するだけではなく、向こう2~3カ月程度の生活資金は、預貯金によって確保しておきたいものです。
「数年後に使うお金」としては、子どもの進学資金や車の買い替え資金等が挙げられます。これらはスケジュールがハッキリしている上に、ある程度時間の余裕があるので、定期預金や保険、国債等によって普通預金以上の利息を得ることも可能です。

また、「10年以上先の将来に使うお金」としては、家族全員による海外旅行や自宅の修繕費用、老後資金などが考えられます。これらは、時間的な余裕を生かして投資信託等によって増やしていくことも一考です。
ここで注意すべきことは、これら3つのお金がそれぞれ表裏一体の関係にあるということです。つまり、ある部分のお金や今後の積立額を大きくすれば、他の2つに充てることができるお金が小さくなってしまうのです。よって、私たちは「お金」と「時間」のバランスをうまく整えていくことが大事になっていきます。

ところが、長い人生を歩んでいく中で、どうしてもそのバランスが崩れてしまう時があります。その代表例が不意の出費です。親戚の葬儀に着ていく喪服がない、もしくは太ってしまって合わないから買うといったケース、給料日前でカツカツの状態なのに、モデルさんとの合コンがセッティングされた、といったケースが考えられます。
このような時、普通預金にお金が残っていれば、時間外手数料を払ってでもお金を引き出す方もいることでしょう。では、普通預金の残高が0になっている時、それでもお金を使いたい時に皆さんはどうするでしょうか?

多くの人は「数年後に使うお金」等からお金を回してしまうはずです。ところがコレ、ものすごく損をしているケースもあるのです。例えば、預金であれば満期前に解約すると中途解約利率等が適用され、当初予定していた利息が減ってしまいます。学資保険や養老保険といった保険を解約した場合は、解約控除によって責任準備金が大きく減ってしまうこともありえます。
また、「将来に使うお金」として蓄えてきた株式を売却すると、もう少し待っていればもらえたはずの配当金を取り逃がしてしまうことだってあります。

よって、当座資金の不足に関しては、長期的なプランに基づいて蓄えられた資産を取り崩すのではなく、場合によってはキャッシングを利用した方が安く済む、ということも考えられるのです。キャッシングの場合は、年利率約18.0%と高い利率が設定されていますが、給料日までの短期間といったケースであれば、日割り計算で利息を払うことになるので、金融商品を解約して解約控除等が適用されるよりも、負担が小さくて済んだということだってあります。

「すぐに必要なお金」といったタイトなスケジュールのお金でも、「次の給料日ですぐに返せるお金」といった余裕のあるお金に関しては、一つのツールとしてキャッシングを活用することも考えられます。

(小山 信康)
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